【旧チャーチ】三都市 チャーチ ディプロマット
以前、アメリカビンテージ靴の代表例であるフローシャイム インペリアルについて記載致しました。
上記の中で、ビンテージ靴としてのチャーチについても少しだけ触れましたが、今回、所謂三都市表記の「旧チャーチ」を入手したため、ブログにまとめたいと思います。
メーカー: チャーチ
モデル: ディプロマット
ラスト: 73
アッパー: アニリンカーフ
状態: 未使用に近い
サイズ: 6.5F
こちらは、インソールのロゴがロンドン、ニューヨーク、パリの三都市表記となっている所謂「旧チャーチ」なるものです。
ロンドン、ニューヨークの二都市表記が旧旧チャーチ、都市記載無しが旧旧旧チャーチであり、都市が少なくなる程、作成年代が古くなります。
チャーチは1873年にイギリスで創業した紳士靴メーカーですが、経営難に陥り、2000年にプラダに買収され、現在もプラダの傘下にあります。
プラダの傘下となった現代においても、チャーチら英国を代表する紳士靴であることは言うまでもありません。しかし、革靴好きの中では買収される前のチャーチを懐かしむ声が多くあることも事実です。
その理由は、木型と革質にあるようです。
【木型について】
今回購入したものは73ラストです。
チャーチでは、長きにわたり73ラストが代表モデルに使用されていたものの、買収後に73ラストは廃止され、現行の173ラストに切り替えられたようです。
一方で、73ラストには復活を待望する声も多く、たまに復刻モデルが発売されているようです。
73ラストの特徴としては、「捨て寸がないこと」が挙げられます。
例えば、25cm表記の靴は、実際には25cmより大きいです。これは爪先部分に「捨て寸」として1、2cmの余白を残すようにしていることです。
73ラストではこの捨て寸がありません。そのため、サイズも少し大きめを選んだ方が無難です。
私は英国靴の場合、クロケットアンドジョーンズ オードリー3(ラスト: 367)とジョンロブ(ラスト: 7000)は6E、エドワードグリーン(ラスト: 202)に至っては5.5Fです。
一方で、今回のディプロマットは6.5Fで、ジャストサイズのため、数字からするとかなり大きめです。
そのため、もし73ラストを購入する場合には、0.5〜1.0ほど大きめを購入することをオススメします。
ちなみにですが、シューキーパーはサルトレカミエのSR100の39がジャストでした。
【革質について】
買収前後でかなり異なるようです。
私は現行品のチャーチを有していないため、比較が出来ず、何とも言えませんが、確かに今回購入したチャーチの革質は素晴らしいです。
上記に掲載した写真は購入直後のものですが、アニリンカーフクリームで磨いてみただけで、下記様にツヤッツヤになります。
さのはたの平紐を通してみました。(少し長くなってしまっている点はご愛敬)
両足共に少しだけシワが入ってしまっていますが、運良く未使用に近い状態の物を手に入れることができ、かなり革が綺麗な状態であるため、これからまだまだエイジングが楽しめそうです。(詳しい方曰く、革が段々と濃くなっていくとのこと)
ビンテージ物ですが、こちらもしっかり経年変化をレポートしていきたいと思います!