靴好きサラリーマンの徒然草

革靴に魅せられた30代理系サラリーマンが、革靴を中心とした経年変化を記録する雑記です。

【フィニッシングブラシ】熊野筆を用いたブートブラックの山羊毛ブラシ

靴磨き用のブラシといえば、埃落としに用いる馬毛ブラシと、靴クリームを浸透させる豚毛ブラシ、そして靴磨きの仕上げに使う山羊毛ブラシがあります。


毛の柔らかさとしては、豚毛、馬毛、山羊毛の順に柔らかくなる事は皆様ご承知おきかと思います。


山羊毛ブラシについては、靴磨きの全行程が終わった後に、全体を磨く際のフィニッシングとして使います。


馬毛、豚毛ブラシはシューケアに必須ですが、山羊毛ブラシに関しては、より綺麗に仕上げたい場合に持つという点で、必須ではありません。


一方で、日頃のシューケアとして、靴を履いた後に馬毛ブラシで全体の埃を落とした後に、山羊毛ブラシで全体をブラッシングすることで、結構輝きが戻ったりするので、持っておくメリットは充分にあります。


山羊毛ブラシを持つのであれば、毛が柔らかく、毛の密度が高い物をお勧めします。


というのも、安価な山羊毛ブラシを用いた場合、鏡面磨きを仕上げた後に磨くと、かえって鏡面を傷付けてしまうことがあるからです。(私の経験上、細かい毛の跡が入ってしまいます。)


そこで、私はブートブラックの熊野筆を用いたフィニッシングブラシを主に使用しています。
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12000円と少しお高いブラシになります。重厚な箱に入っています。
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中には熊野筆とは何ぞやと記載されたカードが。
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Wikipediaによると、熊野筆は化粧筆としても海外で評価される日本の伝統筆のようですが、元々はOEMで生産していたのみで、そもそも国内で流通する国産筆の殆どが熊野産のようです。
ja.m.wikipedia.org


熊野筆」のブランド名が冠された物が高級ラインに属するようで、その他の物との製法の違いなどは正直良く分からないところです。


ただ、このブラシ、感触がえげつなく気持ち良いです。柔らかい毛が高密度で均等の長さで張り巡らされ、なおかつ適度なコシもあり、顔に当てても気持ち良いくらいです。
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3000円で購入した某メーカーの山羊毛ブラシと比較しても、毛の密度の差が見て取れると思います。
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フィニッシングブラシと従来のブラシとの違いを確かめてみます。


クロケットアンドジョーンズ オードリー3の鏡面磨きをブラッシングしてみましょう。


右足を3000円程度のブラシ、左足をブートブラックのフィニッシングブラシで磨いてみます。
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右足については、少し鏡面に細かい傷が付いてしまっています。(写真だと分かりづらいですが…)
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一方で、左足については、鏡面に傷が入ることもなく、光沢を放っています。(心の目で見ましょう)
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このフィニッシングブラシですが、 ①靴磨きの全行程終了後の全体のブラッシング ②日頃のシューケアとして、馬毛ブラシの後の全体のブラッシング ③財布や革小物類の日頃のケアとしてのブラッシングの3つに使っています。


特に②、③に関しては、ブラッシングでここまで変わるのかというくらいに効果があり、靴磨きがさらに楽しくなります。


ブラシで1万円を超えるとなかなか手を出し辛いところですが、値段分の価値はあると思います。